このブログ記事を読むべき人
- チームや組織を率いるリーダー
- 良いチームや組織の理想がわからない人
- 良い家族関係を築きたい人
心理学的安全性を知ることで目指すべきチーム・組織がわかり、チーム・組織を見る1つの基準にもなります。
概要
心理学的安全性
「お互い信頼や尊敬があり、失敗してもありのままの自分でいても大丈夫ということが共有されている状態」が心理学的安全性です。「間違いやミスを恐れず、自分の考えや意見などを組織のメンバーの誰とでも率直に言い合える状態」とも言えます。
心理学的安全性にはおよそ50年の歴史があり、1999年にハーバード大学のエドモンドソン先生が調査研究をまとめた。その後、2012年にGoogleのリサーチチームが成果を上げるチームに心理学的安全性が最も重要だと明らかにしました。
学習するチームに心理学的安全性
これから世の中はAIなどの技術の進展がますます早く、変化が激しくなり、不確実性がより増える時代に突入しています。そのような不確実性に対応するためには学習型のチームが強いとされています。学習型のチームには心理学的安全性が基盤となります。心理学的安全性と仕事における責任の双方が高いと学習効果が高くなると言われています。
以下に学習型のチームと対照的な成果主義型チームの特徴を表にまとめました。
心理学的安全性の要因
これまでに心理学的安全性の促進因子や阻害因子も特定されてきています。
【促進因子】
- 話しやすさ
- 助け合い(サポート体制)
- 境界を広げる姿勢(挑戦、異才歓迎)
- チームリーダーの包容力
【阻害因子】
- ヒエラルキー(上位と下位のピラミッド構造)
- リーダーの権威主義
- メンバーの性格(支配的な態度/過度な内気)
全体での働きかけが必要だと思います。全体では声かけされやすい、開かれた態度を意識する、声かけしやすい環境を整えることが重要だとされています。声かけから始まるコミニケーションにおいて、声かけされやすい態度や環境が大切となります。NG例として、近寄りがたいオーラ、常に忙しそう、マウントをとるなど。NG発言例として「こんなこと聞くんじゃない」、「こんなことも知らないのか」、「そんなこと当たり前じゃないか」など。
そして、チームをまとめるリーダーの姿勢も影響は大きいです。包括的リーダーシップがその1例となります。
【包括的リーダーの姿勢】
- 物理的にも心理的にも近づきやすい
- 傾聴の姿勢。関与や理解を示す。
- メンバーの公平な扱いを保証し、誰もが快適に支援されていると感じられる
- メンバーの知識・能力など強みを作業に十分取り込んでいる
そして、心理学的安全性は以下の段階を踏んでいくとされています。
個人的に思うこと
心理学的安全性は研究で立証され、言語化された概念であるが、皆さんも直感的に重要だとわかるのではないでしょうか。私はこの概念は仕事だけでなく、家庭や子育て、社会全体にも通じる考え方だと思っています。今の日本は昔の流れで均質な人材やヒエラルキーを好む傾向があり、失敗者や少数派を除外するようなカルチャーもあるのではないでしょうか。失敗は学習の貴重な機会として、失敗しても大丈夫、受け入れる態度が大切だと思います。チームや組織の姿勢として、心理学的安全は重要な考えだと感じます。
心理学的安全性があるチーム・組織にいることはウェルビーイング向上にも繋がると思います。
参考本・ブログ
【参考ブログ】R&D:りょうえんダイアリー
【参考本】
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